私は50代の女性です。
初めて宇野昌磨選手を生で見たのは2016年のニューイヤーオンアイスでした。
パワフルでスピード感あふれる演技が本当に素晴らしかったです。
小柄な体型を感じさせない弾けるような溌剌としたスケーティングは、若い彼の今の魅力を存分に生かしていると思います。
宇野昌磨は裕福な家庭で育ったエリート?羽生結弦と比較される家庭環境
豊かな家庭で育った印象を受ける記事をよく目にするため、とかく羽生選手のような苦労人とは比較されがちですが、経済的に豊かな事と努力を重ねる才能は切り離して考えるべきだと思います。
羽生選手も宇野選手も天性の豊かな才能と、誰にも負けない努力が今の彼らを支えているはずです。
それぞれに違う魅力を持つに彼らを、自分の好みで優劣付けるのは勝手だけれど、足を引っ張るのだけはやめてほしいと思います。
とかく自分の好きな選手のことにばかり目が行ってしまうと、ライバルの悪いところを誇張してみたり無責任で下劣な記事を前面に押し出したりしがちです。
もちろんフィギュアスケートは競技ですから点数での優劣はつくけれども、たとえば宇野選手が大輪の赤いバラだとしたら、羽生選手はまるで白いユリのように見えます。
バラとユリを比べて優劣付けること自体ばかげているように、私は彼らはそれぞれに違う美しさで咲き誇っていると思っています。
ストイックな羽生結弦と、ゆるキャラの宇野昌磨
羽生選手の演技は本当に見る人を惹きつけ私も大好きですが、宇野選手は彼とは異なる魅力にあふれていると感じます。
そして宇野選手が自分のライバルだけれど羽生選手へのリスペクトを常に口にする素直さも好きです。
これから先もっと大人の魅力が備わった時にどんな演技をするようになるのか、とても楽しみで仕方ありません。
童顔であどけない表情の宇野昌磨選手が曲がかかったとたんに別人のようなきりりとした表情に変化する瞬間がとても好きです。
昨年の4月に国別対抗戦を見た時、宇野選手が演技が終わって
こともなげに鼻をシュッとこすった所
を見て、やはり宇野昌磨は只者ではないな…と感じました。
羽生選手の言う事は本当に正論で心に響く言葉が多いのですが、羽生選手を見ていると時にあまりにもストイックで見ていてつらくなる瞬間が何度もあります。
あの細い体信じられないような重圧を一身に背負っているからこその言葉や行動なのだと思うのですが、もっと楽に少しは手を抜いて…と言いたくなるような気持ちにさせられることが多いです。
宇野選手も、今やポスト羽生ではなく羽生選手を脅かす存在になっているけれど、ともすれば悲壮感さえ漂う羽生選手の自分に対する厳しさは宇野選手からはあまり感じません。
それは感じさせないように努力しているのかもしれないのですが、見ていて苦しくなるほどという感覚を持たずに済むところも、ちょっと変な言い方ですが宇野選手の良さなのかなと思っています。
それは育った環境や人生観などいろいろなものが関係しているのだと思うのですが、ひょうひょうとしながらすごい事をやり遂げるように見せるのは実は結構大変なことだろうと思うのです。
国別対抗戦の時に宇野選手を見てとても強くそれを感じました。
でも、それも彼のたぐいまれな才能の一つなのかなと思います。
絶賛成長中の宇野昌磨選手。羽生結弦選手とは違った輝き
今や表彰台の常連で追われる立場にまで成長した宇野昌磨選手の湧き出るような若いパワーは、現在の成熟した羽生結弦選手の魅力とは違う輝きがあると思います。
高橋大輔選手を追ってどんどん成長して、やがて絶対王者にまで君臨した羽生選手のかつての姿が重なって見えます。
でも、羽生選手のように品行方正な魅力とは違って、ちょっと危なっかしさを感じさせるけれど底知れない強さを秘めている感じに惹かれます。
羽生選手のジャンプが重力を感じさせない羽のような繊細な美しさなのに対して、若々しく力強く、ちょっと荒削りにも見えるような回転の速いパワフルなジャンプのすごさはたとえようがありません。
初めて生で宇野選手の演技を見た時は
その破壊力に息を飲みました。
今ではインタビューでの受け答えも慣れて上手になってきましたが、羽生選手のようにどちらかと言えば饒舌でマスコミ対応も完璧な人とは違い、見ていてハラハラするような、でもどうしても応援したくなってしまうようなシャイでキュートなところが宇野昌磨選手の良さなのだと思います。
でも、羽生選手の弟分のような位置にいるからこそのびのびと光る部分も確かにあり、宇野選手自身もそのことはよくわかっているような発言を耳にすると、分別があって賢い子なのだなという感じがします。
樋口コーチに駆け寄る宇野昌磨がかわいすぎる!!
アイドルのようなキュートなルックスですが、自分の容姿を過大評価するでも過小評価するでもなく、だからなんですか?みたいなちょっと強がっている若さゆえの身構え方が、なんともかわいいと思います。
国別の時の応援も常にはにかみながらしているのがスタンド席から見てもわかるくらいで、正直なんだなあ…若いなあ…と、彼のピュアな魅力を間近で感じられました。
そして宇野君を語るうえで絶対にはずせないのが樋口コーチの存在です。
演技が終わって緊張感が溶けて樋口コーチの腕に飛び込んでゆく姿は見ていると本当に愛しさがこみあげてしまいますね。
そしてたまたま樋口コーチが宇野選手を送り出す場所の近くの席だったので、初めて樋口コーチをまじかで見て、その圧倒的なオーラに驚かされました。
驚くような速さで力をつけて高みに上ってゆく勢いのある宇野昌磨選手ですが、これから先もっと大人の魅力が備わった時にどんな演技をするようになるのか、今からとても楽しみで仕方ありません。